初めてコラムを担当させていただきます、花崎綾子と申します。
父の背中を追って社会保険労務士を目指そうと思ったのが、15 歳の時。そして今、気づけば社労士歴 20 年になっていました。
とはいえとても奥深い世界で、何年やっていても常に新人のつもりで臨んでいます。
…というのはちょっと図々しいかもしれないのですが、法改正がとにかく多いのはもちろん、時とともに「人」は変わり、社会の変化、価値観の変化、解決方法なども変わるため、私たち社労士も様々なアップデートをしていかなければならないし、何年やっていても「これで完璧!」という答えにたどりつくことはほぼないと思っています。
そのような中で、プロとしての知識や知恵の蓄えは必要最低条件としつつ、特に私が今大切に思っていることがあります。
それは、「伝え方」です。
ありきたりですが、大切だと実感しています。私自身、話し上手なわけではありません。ただ、相手の方に大切なことがちゃんと伝えるためにどうしたらいいか、この 20年間で諸先輩方を始め色々な方から学び、自分で経験し、試行錯誤をしてきました。
言葉の選び方、表情、声のトーンといった形式的なものから、説明の仕方まで それらを相手に合わせた形にすることを、とても大事にしています。(実際できているかどうかは別ですが… )
例えば、法違反になるような話をしてくる社長に何をどう伝えるか―。
それを考えるとき、いつも「みんな一生懸命生きているんだ!!」という思いをベースに持って見るようにしています。
そのような発言の背景には、会社を守るために必死に頑張っている姿が見えることがよくあります。このタイミングではブラックな発言をしていても、それは心の底からでもなく、その時点での社長の考え方がそうあっただけで、おそらくブラックだと思われたくない気持ちは無意識でも持っているはずです。それなのに、「それは違法です!」の一言で悪者にするのではなかなか納得してもらえず、その気持ちを呼び覚ますのは難しくなるかもしれません。
一旦社長の気持ちを受け止め、心から共感をすることで、初めて信頼に向けて動き出すのではないでしょうか。もちろん違法なことはダメですし、そのまま進んだ先には、金銭的・社会的・精神的に大きなダメージを生む可能性が高くなります。そうならないように、社長の性格や会社の状況などいろいろなことを考え、法律論、他社での実例、感情論だったり、もしくは少し時間を置いてみたり、厳しく真剣に、または明るく冗談めかすなど駆使して伝えていきます。もちろん社長だけでなく、従業員の立場の方や年金請求などの相談者とお話をするときも同様です。
目の前の一つの行動について一蹴することは簡単です。また背景にある思いを見ることなく、法律や制度に単純に当てはめて考えていった方が楽ではあります。
しかし一生懸命に生きている方に対し、気持ちを理解・共感し応援したくなる思いをもって、相談者にしっかり向き合い接することを大事にしていきたい。
この気持ちが伝わるように皆様とお付き合いしていけたらと考えております。
社会保険労務士法人 花崎事務所
特定社会保険労務士 花崎 綾子
事務所 HP
https://www.hanasaki-sharoushi.com
0051「“社労士として伝える”ということ ~心から共感・応援を~」
2026.01.29

