0045 「働く」を整える、小さな習慣

こんにちは。今回初めてコラムを担当させていただく、杉玉 愛(すぎたま あい)と申します。

杉玉 愛(すぎたま あい)

板橋区成増で「杉玉社労士オフィス」を営んでおります。
突然ですが、みなさんは「働くこと」って、どういうことだと思いますか?

私は独立してから、人事労務の相談を受けるだけでなく、キャリアやメンタルに関する面談も行うようになりました。すると、あることに気づいたんです。

働く人たちが抱える悩みの多くは、実は「制度の不備」でも「能力不足」でもなく――

“リズムの乱れ” なんだと。

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朝のコーヒーがない日

ある相談者の方は、在宅勤務が長引いたことをきっかけに、仕事のモチベーションが保てなくなったと言いました。
「ずっとパジャマのまま、机に向かってて……。気づけば夜10時。夕飯食べるの忘れてた、ってことも。」聞いてみると、以前は毎朝、通勤途中のカフェでコーヒーを買うのが習慣だったそうです。その5分間が、気持ちの切り替えスイッチになっていたんですね。

私はこう尋ねました。

「じゃあ、今日から“仕事を始める前にコーヒーをいれる”という小さな儀式、してみませんか?」

3週間後、その方から「だいぶ楽になりました」という嬉しい報告をいただきました。コーヒーの香りで「よし、仕事始めるぞ」とスイッチが入るのだそうです。

制度よりも“間”の支援

社労士として働いていると、労働法や制度の整備はもちろん重要ですが、実際に人が前向きに「働けるかどうか」は、こうした“間(ま)”の部分が大きく影響していると感じます。

休憩の取り方、会議の時間、上司とのやりとりのテンポ……。整っていないと、知らず知らずのうちに「働くこと」が負担になってしまうのです。

ゆる登山と、働くペース

ちなみに、私は最近「ゆる登山」を始めました。最初の頃は、登山道の距離を気にしてばかりでした。でも最近は、「今日はここまでにしよう」と、自分のペースで引き返すことも覚えました。

働くことも、同じじゃないかなと思います。がんばりすぎず、でも立ち止まりすぎず。自分に合ったペースを見つけること。

そして、疲れたら少し戻ってみてもいい。

最後に:社労士として、ひとこと。

働く人の「制度」を支えるのが社労士の役割。

でも、私はもう一つ、「働く人の“リズム”を整える」サポートもしていきたいと思っています。

皆さんにとっての「小さな習慣」、ありますか?

それが、働く自分を助けてくれる“相棒”になるかもしれませんよ。

杉玉社労士オフィス

特定社会保険労務士・キャリアコンサルタント 杉玉 愛(すぎたま あい)

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