板橋区立志村第五中学校で出前授業を行いました【2025年3月11日】

昨年9月に8年生向けの出前授業を行った志村第五中学校で、今回は卒業式を間近に控えた9年生の皆さんに向けて出前授業を実施しました。

授業開始まで控え室で待機していたところ、突然、地震の緊急速報が校内放送され、避難訓練が行われました。事前に訓練の予定を伺ってはいましたが、実際の放送には驚きつつも、生徒の皆さんは落ち着いて中庭へ集合し、冷静に行動していました。

避難訓練が無事に終了し、生徒の皆さんが教室に戻った後、社会保障編と労働編の2コマの授業を行いました。

校長先生、学年主任の先生、担任の先生方、卒業式前のご多忙な時期にもかかわらず、準備や運営にご協力いただき誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。

目次

板橋区立志村第五中学校での授業の様子

1組 社会保障編

年金の仕組みは複雑ですが、生徒の皆さんはしっかりと耳を傾けてくれました。
少子高齢化で段々と働き手が少なくなっていくなかで、将来どうやって年金制度を守っていくか、グループで真剣に意見を出し合い、「大人になったら一生懸命働きたい!」、「家族や仲間で助け合う!」など、前向きな意見がたくさん挙がりました。

そんな皆さんのエネルギーを身近に感じ、私たちも力が湧いてきました!

1組 労働編

働くことで得られるものでは、お金以外にもスキルや仕事の進め方、人とのつながり、信用など職場体験を通して得たものも多く挙がっていました。

皆さん、真剣な眼差しでうなづきながら積極的に授業に参加してくださり、こちらの胸も熱くなりました。

闇バイトに関する内容はとても興味を持っていただけたようで、「闇バイトに加担しない!」としっかり心に留めてくれました!

2組 社会保障編

生徒の皆さんは、授業を熱心に聞いて、グループディスカッションで活発に意見を出し合ってくれました。「もし年金がなかったらどうなる?どうする必要がある?」というテーマでは、「自分が仲間全員を支える」という頼もしい意見も出ました。授業終了後に生徒さんから、「今後わからないことがあったら、今回のように質問できる所はありますか?」と質問され、興味を持っていただけたことをとても嬉しく思いました。

グループディスカッションも積極的に参加していただけました。フレンドリーな生徒さんたちが多く、打ち解けて授業をすることができました。最低賃金の違いに興味をもたれたようです。闇バイトについても関心の高さがうかがえました。

3組 社会保障編

難しいと思いがちな年金の制度にも真剣に取り組み、「これからの年金制度を守っていくにはどうしたらよいか」という問いには、たくさんの建設的な意見を発表してくれました。

数年後には支え手となる生徒さんたちにとって、身近な制度なんだと感じてくれたようで嬉しく思いました。

3組 労働編

生徒さんたちからディスカッションで多くの意見を聞き、新しい発見がたくさんありましたし、どれも思わず感心させられる内容ばかりでした。

闇バイトの怖さと社労士の存在、そしてシャロロンのこともしっかり心に刻んでくれたようです。生徒さんたちの今後の活躍がとても楽しみです。

授業の終わりに、代表の生徒さんから「これから生きていくうえで大切なことを教えていただきありがとうございました!」とお礼の言葉を頂きました。講師一同感涙の一場面です。

授業後のアンケート(社会保障編)

授業の内容はわかりましたか?

98.8%の方から「わかった」と回答をいただきました。

授業を受けて社会保障に対する興味は高まりましたか?

89.3%の方が、授業後に「社会保障に対する興味が高まった」と回答をいただきました

興味を持った話、もっと聞きたかった話は何ですか?

1位:学生納付特例とは
2位:年金はいくら貰えるか
3位:職業や暮らし方で支払う保険料はどう違う?

印象に残っていること、感想や意見など

  • アメリカなどで病院を受診したり、入院した際の金額がとても高いということに驚いた
  • 学生納付特例について知ることが出来てよかったです
  • 自分が65歳以上になったときにもらえる年金額が男性で1.9倍、女性で2.4倍だと知り、年金を払うのは嫌だけど少しだけ払ってもいいかなって明るい気持ちに慣れた
  • 少子高齢社会のため、年金制度がとても危うい状況だと知り大人になったらバリバリ働こうと思った
  • 2050年くらいには老人一人を働く世代の1.2人で負担しなければいけないということに驚きました。わたしたちのような今学生の世代がおとなになる頃には年金の制度もいい方向に変化していてほしいなと感じました
  • 板橋区は高校生まで負担しなくていいのを初めて知った
  • 保険に入っていないと病院でかかるお金がとても高くなることにびっくりした!高齢者1人に対して今のままだと1人で支えないといけないのを聞いて、どうにかできないのかなと思いました
  • 将来自分達も老人になって年金暮らしをする側になり、どのくらい年金を貰えるのか、生活はどうなるのかをしれて良かった。将来は少し変わっているかもそれないけど、いろんな制度の仕組みを知れて良かった。
  • 日本と海外を比べてみると海外は怪我や病気になったときに負担する額が高くて印象に残った。海外の制度について詳しく知りたいと思った
  • もともとは9人近くで一人の高齢者を支えていたのに対し、私達が働いている頃には1人で1人を支えることになるかもしれないことが印象に残りました。将来、そういったお金に関する職に就きたいと考えていたので、とても興味深い授業で楽しかったです
  • 日本の医療負担額が他の国に比べてとても安いことを知って暮らしやすい国だなと思った
  • 社会保障について特に、年金がもしなかったらと考えたときに今後自分たちが老後になったとき生活が困難になると改めて感じた。だからこそ年金をなくさないために考える必要があると思った
  • 今現在日本が少子高齢化問題を抱えていることは知識として知っていたが、今年の出生率が70万人を下回ってしまったということを聞いて、自分が思っていた以上に厳しい現状であるということに驚いた。もっと社会保障制度について学んでいきたいと思える、興味深い授業でした!

授業後のアンケート(労働編)

授業の内容はわかりましたか?

なんと、100%(全生徒)から「わかった」と回答をいただきました。

授業を受けて働くことに対する興味は高まりましたか?

92.9%の方が、授業後に「働くことに興味が高まった」と回答をいただきました。

興味を持った話、もっと聞きたかった話は何ですか?

1位:闇バイトに注意しましょう
2位:最低賃金
3位:深夜労働時間と割増賃金

印象に残っていること、感想や意見など

  • 地域によって収入が異なったり、時間によっても異なること。貴重なお話をありがとうございました
  • 働くうえでなにか資格をもっていることで時給が上がったりすること、自分もなにか役立つ資格を武器にして働きたいと思いました
  • 自分たちにとって身近な存在であり、将来することになるであろう労働についてよく知ることができた。労働で得るものは賃金以外にもたくさんあるということが分かった
  • ホワイト企業や時給1万円といった異常に賃金が高いバイトには注意していこうと思いました
  • 将来仕事をするときにはまず、会社の労働時間や内容を把握しておくことが大切だと思った。今からでも将来社会に出るときに感謝と挨拶を忘れないことが一番大切だと思った
  • 労働に関わる知識を得た有意義な時間でした。将来に関わることで学校で学ぶ機会がなかなかないので貴重でした
  • 早く沢山お金を稼ぎたいからと言って危険な闇バイトなどに手を出してはいけないということを改めて知ることができました
  • 働くことでお金以上のものが得られたり、いい大人になるための経験ができることがしれて、とても有意義な時間になりました
  • 労働についての様々な基準について学べたので、将来いざはたらくことになったときにこの知識を活かして職業選び等をしていきたいと思います!
  • 労働者と働く義務や時給の事について勉強になった。東京都と埼玉県の時給の差があるなぁと気付いた。同じ関東地方の県なのに時給が違うと驚いた。これから、将来働く身として大事な知識を得ることが出来た

まとめ

高校への進学も間近に控えた9年生、アルバイトをしようと考えている生徒さんもいてとても興味をもって聞いてもらいました。今回新たに闇バイトをテキストに追加しましたが、最近の話題でもあり高い関心を寄せていました。授業で聞いたことが少しでも知識として残り、新生活を楽しんで送れるようにと講師一同、皆さんを応援しています。

東京都社会保険労務士会板橋支部では、子どもたちが社会で自立し生きていく上で必要な知識とルールを早期に身につけ、自分を守り、働くことで社会に貢献する意義を学んでもらうことを目的に学校教育活動を実施しております。

社会保険労務士の専門的な視点から、わかりやすく、また生徒とコミュニケーションを取りながらお話しいたします。興味のある板橋区の学校関係者様は、下記の連絡先までお気軽にお問合せください。

問い合わせ先
東京都社会保険労務士会 板橋支部 学校教育委員会
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